標高190センチメートル

190cmの世界一周旅行記、写真10万枚、ブックレビュー、コラム等等。生き様赤裸々。

 

クネイトラ、廃墟の街
2006_08_18_クネイトラの道
 190cmです。前回キナ臭いので遠慮したイスラエルxシリア国境紛争地帯ゴラン高原にありますクネイトラにやって参りました。この街、廃墟です。

2006_08_18_2階が崩れた建物
 1967年第三次中東戦争。イスラエルの突然の奇襲攻撃から始まり僅か6日で不意を突かれたアラブ諸国はボロ負け。あっと言う間に400機以上の戦闘機を潰され制空権を失い、敗走。この戦争でシリアは国土随一の穀倉地帯ゴラン高原を占領されました。勝てば官軍、奇襲も作戦。世の常です。しかしこの時はまだクネイトラは廃墟になりませんでした。

2006_08_18_露出階段
 その後1973年に今度はラマダン中にも関わらず、アラブ諸国がユダヤの贖罪日を狙い開戦。信心深いユダヤ人は全力で安息日を休む習慣があるので狼狽、前回エジプトから奪ったシナイ半島を奪回されました。シリアも善戦しゴラン高原からイスラエルを追い出しました。
 しかし結局後半戦になると、シリア軍は敗走、エジプト軍も敗走。ゴラン高原もシナイ半島もまた取られました。

2006_08_18_天井が落ちた建物1
 そんな74年、イスラエル軍がゴラン高原のクネイトラから撤退する事になった時悲劇が訪れます。何を考えたか、残しっ屁のように爆撃して行ったんですね。街は灰塵に帰しました。

2006_08_18_天井が落ちた建物2
 そんなわけで32年前に出来た廃墟がここです。シリアの大統領がイスラエルの残虐行為の証拠として保存されてます。保存と言うか、復興してないだけかもしれません。こっからさらに西に100kmもいけば、4日前までイスラエルがせっせと作った新しい廃墟が山ほどあるわけです。

住人
2006_08_18_爺ちゃんアップb
 なんと住民がいました。生活臭だしまくってます。お爺ちゃん。一人です。他にも人はいましたが軍人です。
 このお爺ちゃんの心境やドラマは想像するだけ悲しいですね。

2006_08_18_爺ちゃん正面
 シーシャと言う水煙草を吸う機材を洗っています。

2006_08_18_爺ちゃんの家正面
 全壊は免れたお爺ちゃんの家です。全壊して無くても、結構今にも崩れそうです。ぼろぼろ。

2006_08_18_爺ちゃんの家横
 お爺ちゃんの家の横側です。奥は崩れ落ちてなくなってます。

 ちなみに写りこんでいるのはガイド君です。ここに入るにはシリアの内務省から許可証をとって、公認ガイドと一緒に周る必要があります。一見するとただのオジサンですが、軍人です。英語が出来ないので筆者に「ここは撮影するな」「ここは是非撮れ」と仕草で語りかけてきました。

教会とモスク
2006_08_18_教会
 これは教会の写真。クネイトラではクリスチャンもムスリムも上手く共存していたんですね。そもそもエルサレムでは十字軍が異教徒皆殺しなんかをやった以外はイスラエル建国まで割と皆仲良く暮らしてたようです。

 つまり戦争の原因を宗教の対立だけで片付けるのはナンセンスなわけです。じゃあ戦争の原因は一体全体何なんでしょうね!?

2006_08_18_モスク正面
 こっちはモスクの写真です。教会もモスクも正面から見ると無事に見えますが、やっぱりぼろぼろです。

2006_08_18_モスク内部
 これはモスクの内部です。青天井になっちゃてます。天井が落ちたんですね。二階建てだったようなので、2階部分の床も半分落ちてました。

2006_08_18_教会内部
 こっちは教会の中です。天井が落ちるまではいってませんが、床は瓦礫の山でした。教会の隣の元々は何かの付属施設だったと思われるものはペシャンコで元がナンなのか解らなくなってました。

今日の玉

32年前にこの空をイスラエルの爆撃機が襲ったわけです。32年前、調べたわけじゃありませんが、どうせアメリカ製の爆撃機だったんじゃないすかね?
2006_08_18_魚眼



今日のテクスチャー

2006_08_18_瓦礫
 瓦礫の山ですね。2,3ヶ月前にアウシュビッツを見ましたが、やったりやられたり、人間どうしようもないですね。



今日の萌 in the world

別に萌たわけじゃないですが、路駐してた現代製のバンにヒズボラの旗が掛けてありました。こういう場所で見ると、なんか複雑ですね。
2006_08_18_ヒズボラの旗



今日の撮影枚数810枚
10万枚まであと58370枚

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by 190cm | Comments(8) | TrackBack(0) | Category [中東]



Comments

190cmさんの管理人さんへ
190cmさんのカウントがおかしいのではないでしょうか?
昨夜は「風景自然」では3位だったはずです。
早朝に突然ポイントも半分以下に減り11位になっているので調べてくださるようお願いします。
現在も5点きざみです。今までこんなことはなかったように思います。

by ppp at 2006年08月20日 15:55

管理人のinoranです。

>pppさんへ
お知らせ記事として返信させて頂きました。
ご心配ありがとうございます。

by inoran at 2006年08月20日 18:40

順位を気にしていただき、更にポイントが10点刻みだった事まで気に留めていて下さった事に驚愕すると共に感動いたしました。

有難うございます。頑張ります。

by 190cm at 2006年08月20日 20:29

管理人さんのお知らせの書き込みはこの記事の下に移動させて頂いちゃいました。

by 190cm at 2006年08月20日 21:35

すごい、感動しちゃったわ

by かなめ at 2006年08月20日 22:01

始めまして、来週からシリア/ヨルダン旅行するokkunです☆
現地では実質8日なので、シリアではパルミラ・ダマスカスを、ヨルダンではペトラ・死海・ネボ山・ワディラム(←日程的に今回はパスか?)は絶対に抑えたいところです。

まぁそんなこんなでダマスカスに着くのが16時過ぎなので、その日のうちにパルミラへ行ければ行きたいのですが、多分無理でしょうね。

クネイトラ、かなり興味があります。ワディラムを削ってでも行きたいですが、どうも許可書の申請時間が早くに終わるみたいですね><日程変更含めて熟慮しなければ・・・

by okkun at 2006年08月20日 23:21

かなめさん>フランスではお世話になりました。
映画の方はいかがでしょうか?
僕はクネイトラに一人住み続ける老人をテーマにした映画を撮りたくなりました。

勝手に想像しますが、この老人は30年前、まだ初老だったころ、この家で家族と住んでいたんじゃんじゃないでしょうか。皆死んでしまったのか、疎開したのかはわかりませんが、少なくとも、この老人は生まれ育ったこの町を出て行くことを拒み、頑なにもはや無いはずの日常を必死に営んでいるのかもしれませんね。

by 190cm at 2006年08月21日 02:57


okkunさん>ダマスカス空港の入国審査は僕の時は込んでいて1時間くらい待たされました。カイロから飛んだのですが。
 陸路なでビザ持っていればあっさりは入れます。しかしバスで行く場合、一緒に乗っている乗客に変な人がいると一緒に待つ事になります。
 なので、16時過ぎ着、と言うのもあまり確信なさらないほうが懸命かと思います。
 シリア人はアラブ人の中でも時間に正確な方だと思いますが、やっぱりインシャアラーって感じのところはあります。

by 190cm at 2006年08月21日 02:59

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